うわああああああああ!!
読んでしまった!(模試はどうした←来週の日曜日に記述模試な人。これを買ったのはしかもマーク模試の三日前だった←なめてんのか)
あい。以下感想。(ネタバレ有)
ぶっちゃけ、結構マニア向けのSFだと思う。いきなり読むと細かい設定だけで頭が痛くなる・・・人もいるかもしれない。
でも、
・・・本当に半端なく面白かった!!
久しぶりに文字をむさぼるように読んだよ!!雪風です。凄いです。第一巻の初版は1984発行という結構古い。・・・いや、「グッドラック」は1992〜99で連載されたものの加筆修正版らしいですが。
好きなサイトの管理人さんがなかなか高評価されていたので読んでみたんですが、予想以上に当たりだったんですよ。こういう淡々とした文体とか、極限まで情景描写を削った会話だらけの場面の綴り方とかはじめて読みましたが、・・・か、カッコいい・・・!!
二十年以上前に書かれた物語だとはとても思えません。そっくりそのまま「今」に通じるところが結構あちらこちらにあるのは、・・・嘆くべきところなのかな。この場合は。
この物語の中では、全くと言っていいほどに登場人物の外見描写がなされません。主人公の目が何色かすら分かんないんです。どんな髪で制服はどういう感じで、なんてことは本当に、ほぼ一切。
だから何が凄いって、そういうのが一切ないのに、頭の中にしっかりその人物の像が浮かんでくるということ。零大尉がめちゃくちゃカッコいいんです。初めの頃の本当に「機械」だった状態から、この作品で描かれていく過程で「進化」を遂げていく彼には正直ゾクゾクします。フィクションの人物なのが分かっているにも拘らず目を見張るものがある。はっきりそう書かれている部分、読者がダイレクトにそれを「感じられる」部分なんてないのに、変化が会話や何かの中で滲み出てくるような感じ、とでも言えば良いのかな。とにかくそれが、本当に自然に伝わってくるんです。
そしてもう一つ何が凄いって、そういう文体なのに、なぜかものすごく自然に感情移入が出来るんですよ、彼に。零に。不思議だけど。
「グッドラック」で雪風は零大尉との「コンタクト」「要求」・・・「ことば」を使い自身の意識を伝えてくるようになりますが、それでそのパイロット、零が感じるのであろう感覚がバシバシこちらに伝わってくるんですね。何かもう、凄い、としか言いようのない自分の語彙力のなさには泣ける・・・。
苦労人ブッカー少佐も好きです。彼は零大尉とはまた別意味でカッコいい人。大人だし子ども。彼のような人がいなければどこもやってはいけない。きっと。彼がいなければどうしてもこの話は開いていかなかった。そうしなければまず、零が目覚めない。物理的な問題じゃない。
いや、ホントに面白かったです。久々に読み応えある(私にとっての)新作を読ませてもらった感じ。SF好きな方にはオススメかな。空中戦闘の描写には本当に度肝を抜かれます。こんなの読んだことなかったよ、私は!
しかしグロいの嫌いな人にはあまりおすすめしませんね。描写が本当に極限まで削ぎ落とされてあるがために、かえって生々しくなっている部分というのも山のようにあるから。「雪風」の不気味な場所描写・二回とか「グッドラック」終盤のメイル中尉のあの場面とかね。
しかし会話だけで地の文ほぼゼロのまま見開き一ページ分埋めるとか、本当に相当な技量がないとできない技だと思います。敬服。私はどうしても動作を入れたくなってしまうし、他の方も結構そういうのはあるんじゃないかな。
まぁでも、一つ不満・・・というほどでもないけど、あれだな。作者の頭の中で全ての時間経過があまりにも当然のように確立してしまっているからなのか、こちら(読者)には少し時間の経過が分かりにくいですかね。特に「グッドラック」においては。
でもそんなのは、本編読んでいたら簡単に流されてしまうくらい面白いですよ。いちばちの賭けに当たりました。今度は「ライトジーンの遺産」が読みたい。これならかなり期待できそうだ!!
ということで、最近買った本のレビューでした。